「なんか臭い・・・」
ある日の午後、大好きな愛犬が自分の膝の上にちょこんと座ってリラックスモード。
なんて最高に幸せな時間!
と思うのもつかの間、愛犬は用を足しにトイレへ行ってしまいました。
そしてその瞬間、思うのです。
「なんか臭い・・・」
ふと愛犬の座っていた自分の膝下をみると、謎のシミと異臭が!!
きっと座ってた愛犬のお尻から出たんだ・・・
この臭いは一体なんでしょう!?何かの病気のサインでしょうか?
今回は愛犬のお尻から出る臭い汁について解明して行きます♪
臭いシミの正体は肛門腺(こうもんせん)の分泌物
犬の肛門の斜め下の両サイドには肛門腺(こうもんせん)という袋があります。
この袋の中に、あの臭い汁が貯められているのです。
臭い汁は一般的に「肛門腺液(こうもんせんえき)」あるいは「肛門嚢液(こうもんのうえき)」と呼ばれています。
このページでは肛門腺液(こうもんせんえき)とよんでいきます。
普通はウンチをするときに肛門腺(こうもんせん)が圧迫されてウンチとともに肛門腺液(こうもんせんえき)が出て行ってくれるのですが、生まれつき出にくい子や下痢などの炎症が続いたことで排出する穴がフザがってしまった子もいます。
そうすると、自然に肛門腺液(こうもんせんえき)を出すことができなくなってしまい、ウンチ以外で肛門に圧がかかる「おすわり」の姿勢などで肛門腺液(こうもんせんえき)が少し出るようになります。
さらに、この肛門腺液(こうもんせんえき)をうまく排出できないと、肛門腺がパンパンになって炎症を起こすことがあります。
この症状を肛門のう炎(こうもんのうえん)といい、治療をしなければならなくなります。
肛門のう炎(こうもんのうえん)に関してはまた別のページでご紹介します。
病気を予防するために肛門を絞る!?
ふとしたときに愛犬のお尻から肛門腺液(こうもんせんえき)が出ていることを確認できたら、肛門腺(こうもんせん)に溜まっていると思いましょう。
もしくは、愛犬がお尻を地面に擦り付けてその場でグルグル回っていたりすると肛門腺(こうもんせん)が溜まってるサインです。
変な動きなので面白いしそれはそれで可愛いんですが、愛犬からの「助けて!かゆいよ!ムズムズするよ~」というヘルプサインなのできちんと対処してあげましょう!
そして溜まっているときには肛門腺(こうもんせん)を絞ってあげる必要があります。
個体差がありますが、最低月に1回は絞るようにします。
病院・サロンで肛門腺(こうもんせん)絞りをお願いする
病院やトリミングサロンでも肛門腺(こうもんせん)絞りをお願いできますが、ペットショップでもやってくれるところがあります。
どの業態にお願いしても、500円ほどで5分もかからず終わらせてくれます。
月に1回ほどであれば病院やサロンにお願いできますが、週に1回絞らないと私たちの服を汚してしまう子もいます。
私の飼っているパグも週に1度絞らないとすぐに服を汚してしまいます。
月に2000円ほどかけて肛門腺(こうもんせん)を絞ってもらうためだけにサロンに行くのも面倒臭いし、病院に行けば再診料も請求されるので経済的ではありません。
やはり肛門腺(こうもんせん)絞りの頻度が高い子には飼い主自身で定期的に絞ってあげることがベストです。
自宅での肛門腺(こうもんせん)の絞り方
ご自身で肛門腺(こうもんせん)絞りに挑戦して見ましょう
用意するもの:
トイレットペーパーもしくはウェットティッシュ(臭い汁が出るので厚めにします)
手順1
尻尾を持ち上げて肛門を出します。
※私の飼っているパグは肛門腺(こうもんせん)絞りが嫌いで、尻尾を握るだけで伏せてしまいます。
立っている状態でないとうまく絞れないので、自分の太ももを犬のお腹の下において無理やり立たせています。
手順2
ペーパーかティッシュで肛門の出口を塞ぎつつ、肛門腺(こうもんせん)のある部分を人差し指と親指で肛門に向かって押し上げるように絞ります。
画像のピンク部分を親指と人差し指で挟みます。
※イメージとしては、両サイドの肛門腺(こうもんせん)の袋をぶつからせて噴水のように肛門から排出させる感じでやってみましょう。
勢いよく出るときや、ドロドロと出てくるときなど、日によって濃度が異なります。
勢いよく出て飛び散ると本当に臭いのでご注意ください。
(画像は指の置く場所を示すためにティッシュを当てずに絞る動作をしています。実際にはティッシュを当てましょう)
手順3
絞った後のお尻を拭きましょう。
肛門腺液(こうもんせんえき)が残ってることが多いので、しっかりお尻を拭きましょう。
病院などでは臭い消しを塗ってくれますが、ご自宅で絞った場合は新しいウェットティッシュか、犬が舐めても大丈夫な消臭スプレーをティッシュにつけて拭きましょう。
自宅で肛門腺(こうもんせん)絞りをしてはいけない犬種
尻尾を掴みにくいコーギーやフレンチブルドックの肛門腺(こうもんせん)絞りはかなり難しく、あまり力任せに絞ろうとしても肛門腺(こうもんせん)の袋が破裂する可能性もあります。
尻尾の短い子にはサロンや病院で定期的にしぼってもらってくださいね!
終わりに
肛門腺(こうもんせん)絞りはなかなか難しいですし、ワンちゃんによって微妙に位置が違うこともあって最初からうまく絞れる方はあまりいません。
最初からできなかったからと言って諦めず、病院の先生やサロンの方に上手な絞り方を聞いてみて、ツボを教えてもらいましょう。
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